他者と話をする際、相手と自分との座る位置により、緊張感や話しやすさなどにも大きく影響することがあります。
話をする際の座り方は、以下の3つにわけられます。
対面法
面接や役所での相談などで座る位置がこれにあたります。
お互いの顔が見える真正面に座ることで、相手から視線をそらしにくくなるので、比較的緊張感をもたらしやすいといえます。
心理的に、聞き手が話し手よりも優位に立ちやすいともいえます。
同じ対面法でも、真正面に座るのではなく、相手の目線から少しずれたところに座る場合もあります。
応接室のソファーなどがイメージしやすいかもしれません。
相手の目線から少しずれることで、緊張感が少し和らぎます。
90度(直角)法
相手の斜め45度の位置に座ることで、視線を合わせたり自然にそらしたりすることができます。
よりリラックスした雰囲気を作ることができます。
平衡法
同じ方向を向いて座る
隣か相手よりも少しだけ下がった位置に座ります。
介護現場でお年寄りさんと一緒にソファーやベンチなどに座って話をするときなどのイメージです。
この座り方は、より相手に寄り添っているという感覚がもたらされます。
物理的に同じ方向を見ていることで、精神的にも味方であることが伝わりやすく、また目標を共有するといった効果が得られます。
相談援助に適した座り方とは?
これらの座り方は、どれがいい悪いではなく、状況や目的に応じて使い分けることが重要ですが、相談援助の場面で一番適しているのは90度法だといえます。
クライアントは大きな不安などを抱えている場合が多いので、対面法よりはリラックスした雰囲気で話をすることができます。
真正面から凝視されていると、緊張していいたいことが言えなかったり、言葉につまってしまったりすることも考えられますので、座る位置にも配慮しましょう。
相手から45度の位置に座れば、クライアントは相談者から自然な形で視線をそらすことも可能ですし、また相談者はクライアントの表情などをさりげなく確認することもできます。