認知症の人ができることとできないこと

認知症の方は比較的新しいことは覚えられなかったり、忘れてしまうことがありますが、習慣となっていることや昔から仕事としてやっていたことなどは体が覚えているので困難なくやり遂げることができます。

認知症になったら全てを忘れてしまう、何もできなくなると思われがちですが、決してそうではありません。

認知症を発症しても、しばらくは仕事を続けられる方もいらっしゃいます。

認知症の進行度合いによってもできることとできないことは変わってきますが、生活動作などができなくなるのは、進行がかなり深まった段階です。

・自分でできる段階
・見守りや声掛けが必要な段階
・一部分のお手伝いが必要な段階
・半分くらいのお手伝いが必要な段階
・全てのお手伝いが必要な段階
と、少しずつ少しずつ変化していきます。

でも、介護が必要な状態であるというだけで、何もできないと思われてしまいがちです。

介助をする場合、今何ができて何ができないのかを見極めることが大切なのですが、介護者はすぐに「できない」と判断してしまい、ついつい先に口が出たり手が出たり(貸したり)してしまいます。

何ができて何ができないのかを見極めるためには、黙って様子を見てみることが必要です。

何ができて何ができないのかを見極める

どうやって見極めるのかというと、『待つ』ことです。

声をかけるタイミングをいつもよりも10秒くらい我慢してみる。
手を貸すタイミングをいつもよりも10秒くらい我慢して待ってみる。

そうすると、いつも自分が先にやっていたせいで見えなかった相手の行動が見えるようになります。

何事もまずはご本人にやってみてもらうことが大切です。

例えばパジャマに着替えるときに、最初から全部お手伝いしていたら、何ができて何ができないのかがわかりませんが、しばらく待って様子を見てみると、実は袖に手を通すことができたなど発見があるかもしれません。

『着替える』という行為を一見忘れてしまわれたように思える方でも、実は袖を理解されていたり、そこに手を通すことを理解されていることもあります。
またその理解力は日によっても変わる場合もあります。

袖に手を通すことはできたけど、ボタンをとめることはできなかった。
だからボタンをとめるのは手伝ってあげたとか、部分的なお手伝いへと変えていくことができます。

ただ、こういったひとつひとつの動作を待ちながら行う介助は時間がかかります。

介護者としては、自分の都合もあるので、一人一人に時間をかけられず、いかに早く介助を終えるかという方を優先してしまうかもしれません。

『待つ』介護を行う理由

ご本人の力を活かす介護をすることで、機能を維持したり向上したりすることができます。

またそれだけではなく、本来自分が行う行為を自分の意思に基づいて、自分のペースで行うことが「生きる」という実感につながることがあります。

誰かの意思で、自分の行動や動作を決められるのではなく、自分の意思で決める。
そういう意味では、「人に手伝ってもらう」と自分で望んで介助をしてもらうことも、自分の意思で日常生活を営むことになるかもしれません。

ただ、自分でできることや本人が自分でやりたいと感じていることを、介護者の一方的な都合で必要以上に奪わないような介護の仕方が重要だと思います。

介護現場にはいろんな事情がありますので、全てをご利用者に合わせることはできません。
でも、全てを介護者の都合に合わせてもらうということも、何かが違うと感じています。

その方の一日の生活の中で、この場面は大事にしたいというところがあると思います。
(※ケアプランとしてもあげられると思います)
そういったところから優先的に、『待つ』介護を実践してみてはいかがでしょうか。



  
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