【施設介護】外出時に他職員の協力が得られない時の悩み

個別の関わりとして、ご利用者と散歩に出かけたり外食に出かけたりする場合があると思いますが、そんな時に「いってらしゃ~い」と快く送り出してくれる職員さんと、「この忙しいのに何で出かけるの?残った私たちはどうすればいいの?」と不満をもらす職員さんがいます。
大抵どこの介護施設にも一人や二人は不満をもらされる方がいらっしゃるかと思います。

あらかじめ予定を立てて計画された外出であれば、まだそんなに大きな抵抗はないかもしれませんが、突発的な「ちょっと一緒に出かけてくる。」という場合には、大バッシングを浴びてしまう場合もあります。

でも・・・ご利用者にとっては「今日、今出かけたい。」出かける必要があるんですよね。
もちろん状況によっては、「今すぐに出かけるのは難しいから、明日まで待ってもらえますか?」と約束をして、延期していただくことはあります。

でも、出かけられる状況なのにも関わらず、出かけないという選択をする必要はどこにもないと思うのです。

ご利用者のやりたいことを実現するためには、他職員の協力が必須となります。

同じ外出でも賛成してもらえる場合がある!?

不思議なことに、遊び目的の外出には賛成できないのに、病院受診で出かけるとなると、施設に残る人(職員さん)も納得がいきます。
「ここはなんとかなるから、病院に連れて行ってあげて。」となるのです。

内容は違えども、「出かけること」と「施設に残る人手が少なくなる」という条件は変わりません。

そのれなのにも関わらず、遊び目的の外出では納得できず、病院受診の外出では送り出してもらえる。
とても不思議です。

これには、居残りする職員さんの「少ない人数で居残りをして、何か起こったらどうしよう・・・」という不安な気持ちや、「自分ばかりが大変な思いをさせられる」という気持ちがあるのではないかと思います。
ただ、特変時や緊急時には、「ご利用者のことが心配」という気持ちが勝るため、覚悟が決まるのではないかと思います。

遊び目的の場合は「ご利用者を喜ばせたい」という気持ちよりも、「自分が大変な思いをしたくない」という気持ちの方が勝ってしまっているんでしょうね。

ただ、こういった考えをもっている人にこそ、ご利用者との外出に一緒に出掛けてほしいと思います。
外出をすることで、ご利用者がどんなに喜ばれるか、どんな表情を見せて下さるかを目の当たりにし、より介護の仕事の楽しさを感じることができたり、周りでサポートする人たちが何を大切にしていくのか、何を支えていくのか役割を再認識することができるからです。

そういった体験が「次は自分が居残って、外出する人たちを送り出してあげよう」という協力体制や覚悟にもつながっていきます。

他職員との協力体制作り

消極的になってしまう別の理由として、外出にしても居残りにしても「自分一人でいるときに何かあったら責任がもてない」という不安な気持ちもあると思います。

それには、見守りができるだけの力量や覚悟が必要になります。

確かに新人職員さんにいきなりそれを求めることはできません。
見守りのコツや気持ちの持ち方を少しずつ学んでいく(教えていく)必要があります。

できないからとかやりたくないからといって何もしなければ、スキルも上がることはありません。
かといって無茶をさせて失敗したら自信喪失になってしまい、もう二度と外出しようとはしなくなります。

他の人の失敗も自分のことのように感じてしまい、「ほら、やっぱり。無理なのよ。」と外出に消極的になってしまう職員さんもでてきます。
だから初めは「この人なら安心」と思えるベテラン職員さんに協力してもらいましょう。
少人数でも見守りができるベテラン職員さんに居残ってもらい、少人数では見守りをする自信のない職員さんを連れ立って一緒に外出をする。

外出の成功体験が、次の外出につながります。

外出後、外出した職員も居残った職員も、どんなことがあったのか、またそれに対してどのように対応をしたのかを共有することで、意外に身構える必要もなく、外出できることがわかるはずです。
外出する側にしても居残る側にしても、見守りをする時のポイントやコツを伝え合うことが大切です。

想定外のことに対しての不安や恐怖があるのであれば、どのような危険性があるのか予測できたり、それに対してどのような対応策があるのかを知ることで、不安や恐怖感は少しずつ軽減されます。

例えば、居残った職員が「一人では見守りが難しい時があったが、その時に他フロアのスタッフの応援を呼んだ。何事もなく過ごすことができた。」ということを伝えたとしたら、「あぁ、いざとなればそういうふうにすればいいのか」と今度自分が居残る時の参考にもなります。

でもそれを「こんなことがあって、あんなことがあって、本当に大変だった~。」と伝えてしまうと、全体の雰囲気としては「やっぱり、一人で居残るのは無謀よね・・・」となってしまいます。
なるべく前向きに考えられる、外出に賛成してくれるベテラン職員さんの協力をもらうのがポイントです。

繰り返し行ううちにスキルアップができ、一人で見守りをすることができるようになったり、想定外の出来事にも対処できるようになります。

 

他人への協力よりも自分の大変さを先に考えてアピールしてしまうのは、自分に余裕がないからだと思います。
いろんな経験を積んで、いろんな場面に対処できるようになると、少しずつ余裕がもてるようになります。
自分に余裕ができれば、人のお願い事をきけるようになったり協力できるようになったりします。
そうすると、自分自身もラクになったり、仕事がずっと楽しくなります。

自分に余裕のない方は、急ぐ必要はなく、時間をかけてゆっくり成長していけばいいと思いますが、どんなふうになりたいのか(なってもらいたいのか)という、個人の目標やチーム全体の目標を見失わないことが必要だと思います。

ゆっくりでいいので、少しずつ少しずつ行動に移してみましょう。

ポイントは協力してもらえそうなスタッフメンバーのいる日。
できそうな日を逃さないということです。



  
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