シンプルな情報ほど伝わる、認知症の人への言葉のかけ方

認知症の人に伝える情報はひとつだけ

認知症の特徴として、2つ以上の情報を処理するのが難しいということがあります。
これはもちろん全ての人がそうではなく、認知症の進行の具合にもよります。

例えば、料理をする場合、「野菜を切ったら、そのザルの中に入れて水で洗ってね。」と言っても
「・・・・・・これ(野菜)切ればいいんだよね?」と確認されることがあります。
いろんな情報を一度に伝えてしまうと処理しきれなくなって混乱し、何をしたらいいのかがわからなくなってしまいます。

上記の場合で言えば、「野菜切ってね。」とだけ伝える。
『野菜を切る』という情報を一つだけ伝えます。

そして、野菜を切り終わった時に「このザルに入れてね。」と伝えます。
野菜をザルの中に入れたら、「水で洗おっか。」と、一つひとつ伝えていくと混乱なく動作されます。

声をかけるタイミングや言葉遣いに気をつける

一つ一つの動作をゆっくりと見守り、声をかけるタイミング(相手が次に何をどうすればいいかわからない様子のとき)を見極めながら伝えます。
声をかけるタイミングが早すぎると、ただ指示を出しているだけになってしまい、結局は本人主体ではなくなってしまいます。

自分が相手に思い通りの動作をさせたいから声をかけるのか、それとも相手が困っているからそれを助けるために声をかけるのかでは、意味が違うと思うのです。

また、声のかけ方も厳密には「こうして」「ああして」という指示口調ではなく、「こうしてみます?」「ああしてみます?」という提案のような形がいいと思います。

そうすれば、相手は「それがいいね、そうしよう!」とか、「いや、こうした方がいいよ」とかいうように、自分で答えを出すことができます。
初めから「こうしてください。」という言い方をすると、相手はそれに従わざるを得ないですよね?
相手が自分で決めて行動できた!と思えるように「こうしてみます?」と提案をしていきましょう。

サポートする人は、サポーターでありながらいつの間にか主導権を握ってしまう傾向があります。

本人主体で物事を進めようと思うのであれば、どの部分をどのようにサポートすればいいのかを見極める必要があると思います。

認知症の進行具合に合わせて、伝える情報もなるべく簡単にしていきましょう。



  
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