認知症の人を落ち着かせようとすると失敗するのはなぜ?

突然家から出ていこうとしたり・・・
家の中を落ち着かない様子で歩き回ったり・・・
物を集めて回ったり・・・

そんな姿を見て、介護者は
「そわそわしないでじっとしててくれてたらいいのに。」
「座っててくれてたらいいのに。」
と思うかもしれません。

そして、そんな思いで相手を落ち着かせようとしても、大抵失敗に終わります。
落ち着くどころか、余計にそわそわしてしまったり、イライラが募ったりします。

なぜ落ち着かせようとすると余計に落ち着かなくなってしまうのか??

落ち着かせようと思っても落ち着いてくれない。。。

それは、こちら(介護者)の必死な思いが相手に伝わってしまうからなのではないかと思います。

必死な思いというのは、相手のことを考えての思いではなく、こちら主体の「言うことを聞いてほしい」という悪い意味での思いです。

強引に相手を説得してしまい、余裕のないこちらの気持ちが言葉や表情に出てしまうのでしょう。
そうすると益々興奮状態になってしまいます。

相手を落ち着かせようとする目的は??

そもそも相手を落ち着かせようとする目的はなんでしょうか?

家の中を歩き回る。
家を飛び出そうとする。

「座ってじっとしていてほしい。」
「面倒をかけられたくない。」

自分主体の考えではこうなりますよね。
自分主体の考えでは、どうしても相手に自分の希望に合った行動をして欲しいと思ってしまいます。
でも一向に自分の希望通りにならないことに、焦りや苛立ちを感じます。

そして相手を抑制するようなことを言ったりやったりしてしまい、その時に、イライラした気持ちが相手に伝わってしまうのです。

では、自分ではなく相手を主体に考えてみるとどうでしょうか?

まず、なぜ相手はこんなに落ち着きなく歩き回るんだろう??
何を訴えているんだろう??
それを考えてみましょう。

もしかすると、居心地の悪さや不安な気持ちを抱えているのかもしれない。

そうだとしたら、『どうすれば不安な気持ちを軽減してあげられるか』という考え方ができるはずです。

そして、相手の気持ちを考えた上で出てきた言葉というのは、穏やかな表情で優しく言うことができます。

「どうしたの?何か探しているの?」
「どこか行きたいなら一緒に行こうか?送っていこうか?」
あくまで、私はあなたの味方ですよ、力になりますよ、という感じで接していくと、相手の行動にも少しずつ変化が見られます。

見守ることの大切さ

また、相手が自分の世界に入っているときは、話しかけられるまでこちらからは話しかけず、何をするのか黙って見守ってみるということも大切です。

たとえ自分から見て間違ったことをしていると思えても、本人に危険が及ばないようなことであれば、余計な手出し・口出しはせずに、黙って見守りましょう。

相手から話しかけられたり、何かを求められたときにようやく、力になってあげればいいのではないでしょうか?

そのうち納得したら気持ちも行動もおさまるだろう・・・と気長に見守ることも一つかもしれません。
実際、ご本人が自己解決されることはよくあります。

 

行動の一つひとつが気になって、ついつい抑制するように手出し・口出しをしてしまいがちですが、ある程度見て見ぬふりも必要なことです。

認知症の方のお世話をしておられるご家族の言葉でよく耳にするのは

「諦めました(^^;)」という言葉です。

「初めはこっちも必死に行動を訂正したり、やらないように抑制したりしていたんですが、どうもそれは逆効果のようで・・・だからもう何も言わないことにしたんです。いい意味でもう諦めて好きなようにやらせることにしたんです。」と。

いい意味で諦めるということは、そのままの相手を受け入れるということでもあります。

『相手の気持ちに寄り添う』の前段階として、そのままの相手を受け入れるということが必要なのかもしれませんね。



  
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