認知症の認知ってどういう意味?

認知症という言葉はよく聞くと思いますが、そもそも認知とはどのような意味があるのでしょうか?
また、認知機能が低下すると、どのような状態になるのでしょうか?

認知のしくみ

認知とは簡単に言うと、状況を認識して、理解して判断をすることを言います。
簡単に言うと・・・と言っても、↑これではまだイメージが湧きませんよね??

人は常にある状況の中にいます。
その状況がどんな状況なのかをまずは知ること=認識

そして
ここがどこで、自分は何をしているのか、状況を飲み込み、自分や他人の立場を察すること=理解

そして
次に自分は何をすればいいのか、どのような行動をとればいいのかを考え出すこと= 判断

ある状況に対してのこれら一連の脳の働きを「認知」と言います。

 

認知機能の低下とは、状況に対しての理解や判断ができなくなるということなんですね。

今自分はどこにいて、何をしていて、これからどうすればいいのかがわからない。
目の前にいる人は、顔は見たことがあるけれど名前はわからない。
どこの誰だかわからない。
この人と自分の関係性も、ここで何をしているのかもわからない・・・。といった具合です。

病気によっては、突然このような状態になる場合もありますし、徐々に少しずつ進んでいく場合もあります。

認知機能が低下するとどうなるのか??

今現在の状況がわからなくなると、過去や未来との結びつきも崩れてしまいます。

自分はさっきまで何をしていたのか?「過去」
なぜ今ここにいるのか?「現在」
これから何をしようとしていたのか?何をすればいいのか?「未来」

そういったことがわからなくなってしまうんですね。
2分前の記憶がなく、先を見通しての行動ができなくなると、
『今、この瞬間が全て』となってしまうわけです。

認知機能が低下すると、過去⇒現在⇒未来の構造が壊れる

 

もう一つは対人関係についてです。

目の前にいる人が誰なのかがわからなくなってくると、人との関係性も崩れてしまいます。

時には身内でも息子のことを自分の夫だと思ったり、孫のことを自分の子供だと思ったりして、実際の事実とは違う形で接しようとしたりします。

また、ゴミの出し方がわからなくてご近所さんに注意されてしまったり、買い物がうまくできなくて、お店の人に煙たがられたりして、今まで仲が良かった人たちも次第に不満を抱き始め、疎遠になっていってしまうケースが少なくありません。

本人の周りから人がどんどん離れていってしまうと、社会とのつながりが薄れ、孤立してしまいます。

認知機能が低下すると、人間関係が崩れ、社会とのつながりも薄れて孤立する

認知症の人を支えていくためには、周りにいる人たちの理解が絶対に必要になります。
認知症の介護に直接携わる人だけでなく、社会全体が認知症への理解を深める必要があります。

そして私たちは正しい知識と思いやりをもって、本人が社会から孤立しないように支えていく役割があります。



  
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