介護の仕事をしようと考えている人にとって、就職先を決めることは悩みの種だと思います。
介護の職場と言っても実は働く場はたくさんあって、施設によって仕事内容や役割なども変わってきます。
また同じような種別の施設でも、事業所によって特色や施設の雰囲気が全く異なることもあります。
今回は高齢者介護に関する事業所についてのお話をいたします。
介護事業所の種類と特徴
介護の事業所はたくさんありますが、ここでは主なものをご紹介いたしますね。
<在宅で生活している人を支える介護事業所>
介護事業所 | 特徴 |
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訪問介護 | ご利用者の自宅へ行って身体介護や生活支援(家事援助)などを行う。基本的に介護者一人で伺うことが多い。 |
訪問入浴 | 自宅の浴槽での入浴が難しい方に入浴の支援を行う。看護職員と介護職員とでご利用者の自宅へ浴槽を持ち込み、健康チェック後入浴介助を行う。 |
夜間対応型訪問介護 | 夜間帯に訪問介護を行う。夜間定期的に自宅に訪問する定期巡回と緊急時に訪問する随時対応がある。 |
ホームヘルパーとして訪問介護で働くためには、無資格では働くことができません。最低限の資格として介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)を受講する必要があります。 | |
通所介護 (デイサービス) | 日中のみ介護事業所で過ごす、日帰り介護サービス。健康チェックや入浴、食事、レクリエーションなどを行う。 |
認知症対応型通所介護 | 認知症の方に特化したデイサービス。定員が12名以下と小規模である。社会福祉施設に併設されている併設型や、グループホームの共用スペースでサービスを行う共用型もある。(共用型の定員は3人以下) |
通所リハビリ (デイケア) | リハビリスタッフ(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士など)によるリハビリを行う。介護職員の役割として、送迎、入浴や食事のお手伝い、レクリエーションなどを行う。 |
デイサービスにも、30名程度の大規模なものから10名前後の小規模なものまであります。 トレーニングジムさながらのマシーンを使った機能訓練を主に行っているところや、古民家を改築した家で、ゆっくりのんびり過ごす家庭の延長のようなところもあります。 |
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短期入居生活介護 (ショートステイ) | 普段は在宅で暮らしているが、数日程度の短期間泊まられる施設。食事や入浴、排泄などの手伝いを行う。 |
小規模多機能居宅介護 | 訪問介護とデイサービスとショートステイが合体した施設。通常訪問介護やデイサービスなどはそれぞれ事業所がわかれていて、それぞれの事業所の職員さんによって介護が行われるが、小規模多機能施設は同じ職員さんがホームヘルパーになったり、デイサービスの職員になったりして、総合的にご利用者をみる仕組みになっている。 |
<入居型の介護施設>
介護事業所 | 特徴 |
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特別養護老人ホーム | 要介護3以上の方が入居される施設。終身利用が可能なため、看取り介護も行っている。 |
老人保健施設 | 病院から退院後に入居になることが多く、自宅に帰ることを目的とした施設。医療やリハビリを必要とする方が入居され、リハビリスタッフによるリハビリが行われる。介護職員は食事や入浴、排泄などのお手伝いを行う。入居期間は原則3か月で、3ヵ月ごとに退所できるかどうかの判定が行われる。 |
大規模なところから、小規模単位のユニットケアをしているところもあります。施設により規模や構造(多床室や個室など)が異なります。 | |
認知症対応型生活介護 (グループホーム) | 認知症の方が共同生活を行うホーム。1ユニット5~9人の少人数制。家庭に近い環境で、入居者と職員とが一緒に食事の準備や掃除など日常生活の行為を行う。最近では看取り介護を行っているグループホームも多い。 |
介護付有料老人ホーム | 介護が受けられる住まい。高齢者が 暮らしやすい住まいで、食事、入浴、排泄などのお手伝いを行う。ホームによってはホテルのような設備やサービスを提供しているところもある。 |
あなたに合う職場はどんな職場??
あなたは介護にどのようなイメージをもっているでしょうか?
そして、どのような仕事がしたいと考えているでしょうか?
在宅介護が合っているという人もいれば、施設介護が合っているという人もいます。
小規模施設が合っている人もいれば、大規模施設が合っている人もいます。
掘り下げて考えていくことで、自分の希望に合った職場を見つけることができるはずです。
簡易的ではありますが、以下の項目をチェックしてみて下さい。
自分がどのように働きたいのか、介護で何がしたいのか、希望が見えてくるかもしれませんよ。
▢ご利用者のご自宅へ伺って、在宅での介護がしたい。
⇒ホームヘルパー
▢一対一で関わり合う介護がしたい
⇒ホームヘルパー
▢一人では不安だから、先輩介護士さんと一緒に働きたい
⇒通所介護、入居施設介護
▢在宅で暮らす方の入浴支援がしたい
⇒訪問入浴
▢毎日楽しくゲームや体操がしたい
⇒デイサービス
▢リハビリや機能回復に興味がある
⇒通所リハ・老健
▢一緒にごはんをつくったり、掃除をしたり、暮らしを大切にしたい
⇒グループホーム・ユニット型特養
▢ゆっくりのんびり、お年寄りのもつ雰囲気に合わせて過ごしたい
⇒小規模施設(10人前後のデイ・グループホーム・小規模多機能型・ユニット型)
▢寝たきりの人がもう一度座って食事ができたり外出できるように、介護で力になりたい
⇒特養・老健
▢介護が必要な方がもう一度在宅に戻れるように支援したい
⇒老健
▢認知症の方と触れ合いたい・認知症の勉強がしたい
⇒グループホーム・認知症対応型のデイサービス・特養
▢看護助手として医療的な知識や技術を学びたい
⇒病院・療養型施設
▢言葉が発せられないような重度な方の気持ちを受け取り、ケアしたい
⇒特養
▢人生のお見送り(見取り)がしたい
⇒特養・見取りを行っている施設
▢昼間だけ働きたい
⇒ホームヘルパー・デイサービス・入居施設の日勤
▢夜勤がしたい
⇒入居施設・夜間対応型訪問介護
職場探しをする前に、まずは自分がどんな介護がしたいのか、どのような働き方をしたいのかを考えてみましょう。
介護は事業所によっていろんな特徴があります。
ケアの方針も事業所によって異なります。
就職する前に、施設見学や実習をさせてもらうことをお勧めします。
また職場選びに困った時は、介護のエージェントにお願いするととても心強い味方になってくれます。
通常求人サイトなどで仕事を探すと思うのですが、求人サイトではなく、介護の転職サイトに登録をして仕事を探すと、コーディネーターがサポートをしてくれるんです。
求人サイトは自分で仕事を探して、施設見学なども自分で交渉しなければいけません。
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