認知症を理解する
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(鬼嫁じゃ!変なことを言うてわしをバカにしとる!)
(おばあちゃんたら、ごはんを食べたのに、なんで食べてないなんて言うのかしら・・・困ったわ)(´-ω-`)
ごはんを食べたのに食べていないというおばあさん。
上記の会話は認知症を説明するのに、よく例として使われる会話ですね。
さて、上記のおばあさんとお嫁さんの会話をもう一度読み返してみてください。
・・・・・・
突然ですが!ここで問題
ご飯を食べていないというおばあさん、ご飯を食べたというお嫁さん、
この二人のいったいどちらが正しいのでしょうか??
変な質問だとお思いですか??
お嫁さんが正しいに決まってる!
間違ったことを言っているおばあさんが悪いのに、お嫁さんが責められるはおかしい!とお考えですか?
では正解の発表です。
正解は・・・
どちらも正しい!です。
???
一体どういうことでしょう??
事実だけを見たら、ごはんを食べたのにも関わらず、ご飯を食べていないと言い張るおばあさんの方が間違っていると思いがちですよね?
実際ごはんは食べました。。。。
だけど!
だけどね!!
おばあさんの脳みその中では、ご飯を食べた事実はないのです。
認知症の人の頭の中で起こっていること
おばあさんの頭の中では
『ご飯を食べたことを忘れてしまう、もしくは、そもそもご飯を食べたことが記憶されていない』ので、
『ご飯を食べた経験をしていない』ということになっているのです。
例えば、あなたがお友達に突然、「昨日のランチおいしかったわね。楽しかったわ。また一緒に行きましょうね!」と言われたとします。
あなたは昨日ランチに行った覚えがなかったとしたら、どうしますか?
「え?何?なんのこと??」となりますよね?
ランチになんか行っていない!私は昨日ずっと家にいたのに、この人は何を言っているんだろう??って思いますよね?
少なからず、不思議に思ったり戸惑ったりすると思います。
上記のおばあさんも同じこと。
ごはんなんか食べていないのに、「食べたわよ」なんて言われたって、「この人はなんて変なことを言うんだろう?」と思うわけです。
認知症の人の世界
おばあさんにはおばあさんの世界が存在するんです。
『ごはんを食べていない』という世界。
だからどちらも正しいんです。
お嫁さんの中の『ごはんを食べた世界』
おばあさんの中の『ごはんを食べていない世界』
お互いが自分のもっている、信じて疑わない『事実』をぶつけ合って、言い合いになってしまうんですね。
では、こんなときはどうすればいいのでしょう??
こんなときは、状況の判断ができる方(この場合はお嫁さんの方)が融通をきかせてあげればいいのではないかなと思うのです。
具体的な対応については、こちら↓の記事をご参考ください。